自立の経費がこの20年ほぼ変わってない

先日娘さんが、家庭科で面白い事をやっていた。
賃貸住宅情報誌での一人暮らしの物件探しに始まり、その敷金礼金、実家からの引っ越し費用を計算し、新生活の所帯道具費用一式で自分は何を買うかをセレクトして実際の家電屋のチラシで価格チェックし、実家から独立するための費用全部まとめてどんを計算。


「クラスメイトの中は、軽く百万を越えた奴が続出してました〜」と娘さんからの報告。すげえなそれ、明細が見たいぞ。
自分は、娘さんに「それ、都内でもスタートからほとんど全部必要なもん買い集めても50万円ありゃ行けると思う」と言い渡してあったのだが、実際うちの娘さんのセレクトした物件の諸経費と引っ越し費用、セレクトした所帯道具一式で、48万円強であった。(「自炊で行くなら、冷蔵庫は最低120リットルないときついぞー」とか野次を飛ばして、娘さんもそれを真に受けて取り込んだ割には)


「なおちゃん、なんでそんなに正確に予算が出るのですか」と娘さんに尋ねられたが、そりゃ、オレが過去に自分で自分の独立費用の面倒見たからです。そして、その諸費用はこの20年、あんまり変わってないようなのです。
なんつうか、そのへん、この20年のこの国の低成長ぶりが如実に出てるんだけどさ。スーパーの安売りの底値相場だって、その期間中劇的な上昇はしてないんだよ。


しかし、随分と気の利いたことをやってくれる家庭科の先生であるね。
こういうことやらせとけば、地方の大学に進学してアパート暮らしという事になっても、子供は親に無茶は言うまい。


ただ。ひとつだけ文句を言うなら、その後「一人暮らしの毎月の予算立て」という課題において、毎月の想定手取り収入を17万8千円想定でやれっていうのは、「うわー、やっぱり公立高校の先生って公務員さんだー」とかつい言いたくなってしまった。
もう2万下げたって、まだいいくらいだろう。