働くのは基本、楽しくはない

しかし、仕事というのはたいていの場合、ある一定の拘束時間を生活の中に区切りとしてもたらしてくれる。
まったく自由な時間の中に、自分だけで区切りを設定するのはたいへん難しい事だが、外が決めてくれたそれに従うのは結構簡単というか、楽なんだよねぇ。そういうものがあるからかえって、家にあっての時間も、あれこれ時間ごとに段取りしていろいろやるというのは、ある。
そんなこんなで、年に1度の年越しスキー旅行から帰還して、今年ももう働いてますよ。はい。


今までの経験が「半年そこいら働かないで暮らせるくらいの金貯めたところでさー、ちょっと予想外の何かが起きたら、もう一瞬でお手上げになるんだぜー」とたるそうに囁きかけているのは毎度の事だが、「いや、それでも、消えちゃったけどあの金はなかったよりもあるほうがまだましだったって。あの消えちゃった金さえも作ってなかったら、子供の学費貯めようったっていまだお手上げ状態間違いないんだし」と打ち消してやっている。


しかし自分、38才、今年で39才になっちゃうのだが、風俗業界で生きてくって、本当に年齢は関係ないのかもしれない。世間は「そんなはずはない」と言うだろうし、オレだって勿論そう思っていたのだが、40才間近にして商品価値がなくなるようなこた現実として起きてない。それくらいには、ある程度ちゃんと仕事して来たらしいよ自分。


子供を養って教育受けさせて、という経済活動は、高給取りとされるこの仕事をやっていても確かに楽ではないが、このようにケツに火がついてないと、これだけ長くひとところで仕事するとか、仕事で何かを獲得しようと、自分がやれていたかどうかは大いに疑問だしなぁ。
まぁ、子供抱えて来て世に出るまでは面倒見ると決めたからには、生活の維持努力はせにゃならんからな。維持努力できないなら、手放す決断もせにゃならんしな。それは嫌だからな。


しかし、今年はうちの業界、いよいよますます厳しくなるんだろうな…。
どうしても先の事は思い煩ってしまうのだが、自分と子供達の食い扶持の事だけじゃなく、同僚の、特に年若いとか業界歴が浅い皆様の事を考えるとますます気が重くなる。
顔出し写真がうまいこと撮れてブレイクしない限り、もはや思い切って新規参入しても、マイナスからスタートしたら、マイナス返上はえらく難しい。男子の佐川急便女子の風呂屋と言うが、自分含めた十人並みは佐川急便と同等に稼げたら御の字でありましょう。
いよいよここも世間並みのサバイバル力が必要になって来たというか、世間相場よりもよりケチで物堅くないと、やってられなくなるのだろうな。
売女がちゃんとしてなきゃならない世の中ってのは、如何にも余裕がなくて、つまらんとこであることだよ。