いつもなら薬を飲んでいる時間に猫が逝ってしまった

かくしてオレは猫が逝った夜はトレドミンもコルヒチンも低用量ピルも飲み忘れ、翌朝になってようやく「…ああ」と思い出して服用した。もうそんなものは全部、飲んでも飲まなくてもどうでもいいような気分ではあったけど。
トレドミンとコルヒチンについてはともかく、低用量ピルは6時間程度の服用ズレでも、すでに大量の不正出血があるからこれでますます増えるんだろうなと思っていたら。
…不正出血が、完全にではないけどかなり減った。


最後の猫ベッドとして用意した籠の中に安置してから間もなく、死んでしまった猫、とらちゃんの鼻からは出血があり、送り出すまで大量のそれは続いていた。
お前、まさか、最後にわざわざこんなものを持って行ってくれたんじゃああるまいねぇ、と思ってみたり。


仕事は、なんとか、できた。
なかなか、やはり仕事中にいろいろ勝手に思い出されてしまう事があって集中しきれないところはあるんだけど、どうにも何もできない・したくないという有様ではなかった。
ただ、当面セットした客室を出てお客とのご対面に向かう時、「とらちゃん、オレ頑張るから」と言わずにはいられない気がする。