店に住み込んではいけないという掟がある

吉原に住むのは家族持ちにはきついが、どんなに近くても三ノ輪・竜泉・浅草ってところだなぁ。
物心つくかどうかって頃の乳幼児連れてならば、「中」(「吉原」の隠語。「なか」と読む)の店が見えないエリアのウィークリーにどうにか住めるかもしれない。が、子供が学齢期になったらもう厳しかろう。


女子の居住地問題だけど。
かつてはもうちょい、女子の「店泊」(「てんぱく」と読む)にはおおらかな姿勢をご当局は見せていたと思う。
が、店のやり方が景気悪くなって悪いのがずっと続いていて、えげつなくなって来たって事なんだろうなぁ。店泊でなくても吉原の中や周辺にあるボーイさんの寮に女子を宿泊させたら、店泊同等の行為と見なされる可能性があるとも聞く。


どういうことかと言うと。女子の店泊あるいは寮泊まりは、そこにいる限り休みは無しで、かつできるだけ長時間、言ってしまえばオープンラスト相当で働け、って話になっちゃうらしいんだな。これを監禁に準ずるものと見なすかどうかって話。


だいたいはタダで泊めてもらってるから、女子がそれで店に恩義を感じているうちはいいんだけど、怖いのは「いくらタダでもこんなに長い時間働かされて(忙し過ぎても暇でも)、見合わない」と感じてしまったとき、でありましょう。
それで煮詰まって来た女子が、遊びに来ていながら中途半端なヒューマニズムなんか持ってる客の前で「監禁されてるみたい」とでも愚痴ってくれたら、まー、そりゃもうなぁ。摘発への道だろうなぁ。


うん、吉原に勤めるなら自分の精神の安定のためにも店というか他の女子のためにも、せめて寝泊まりするところは自力で用意する事を強くお勧めいたします。
もっとも、自分で用意した部屋でもあまりに吉原に近いと、気分転換が難しくて煮詰まるらしいんだけど。
ウィークリー住まいの女子に煮詰まりは顕著だもんな実際。


ソープよりもヘルスの方が店泊にはおおらかというかよくある感触を持ってるけど、それも相当古い記憶なので、今はどうなのかな。