吉原に足を踏み入れてはや10周年

この夏で、管理売春のもと働いて10周年。(あ、いや、若干のブランク期間はあるので小見出しの方が正しい)
その前にヘルスの店舗で管理疑似売春はやってるし、配偶者とまだかろうじて同居していた頃にも個人売春はやっていたし、ああ、そのはるか前、十代の終わりには愛人もやった。ヘルス嬢になる前だ。
今在籍している店が一番長くいる仕事場で、現時点ではソープ嬢という業種が一番長くやっている「セックスサービスを売る仕事」だ。
ま、職業歴の大半はとにかく「セックスサービス業」っすよ。


プライベートでセックスパートナーがいなくなったら、クラミジアが出ても淋病が出てもパニックを起こさずに済むようになったのは幸いなのだろう。
ここについては、本当に気が楽になった。
しかしそのクラミジアにも淋病にも、ここしばらく罹患していない。
これは単なる幸運のような気もするし、最近「眠れない」ということはまったくなくなったので、しっかり自己修復能力が働いて免疫機能もいくぶん正常化しているのかも。
…そういや、不眠が解消してからだな。ベーチェットががさっと緩解したのは。


今日仕事で、四十八手で言えば「理非知らず」のもっとこちらの膝の屈曲が深くなったようなのをやりながら、「…そういやオレ、この仕事始めた頃より柔軟性はついたよなぁ」とはたと気が付いた。
仕事なら、開脚状態で膝を限界まで折り曲げるなんつうのはまだ可愛いもんで、開脚前屈のひっくり返しバージョンみたいな体位もしょっちゅうやっているのだが(腰の悪い女子には決して試さないでください)、膝が多少痛くても、最近はどうにかなる。
ただ、風呂につかっている時には膝裏と股関節のストレッチは必ずやるし、ジムでも筋トレは下半身中心メニューを組んでいる。(それで指名が取れるかと聞かれたら「たいして足しになんない」ときっぱり答えるが、自分の身体はやっておいた方が格段に楽であるのは間違いない)


それがいいことなのか悪いことなのかはさておき、職業への適応は着々と進んでいる。「せっかくだからやっぱりまだもう数年、子供達を養い切るところまではこの仕事でやってみっか?」と最近は思い直すほど。


とりあえず明日のオレは2万円くらいかけてどっかりトリートメントを入れて髪を染めて切り、3万円分の化粧品を買う。
「女」はどこまでも人工物だ。
そしてオレは売り物の人工物としてしか「女」をやる方法を知らない。
というか、同性の皆様に如何になじられても、やっぱり金もらえないと不出来な形ですら「女」をやっていけない。