まぁそれは自分の不器用さっつうか

あれこれやってみたり考えるに、どうやっても「いわれがない収入に思える他人の稼いだ金で暮らすより、多少の無理があっても自分で稼いだ金だけで暮らす」のが最も気が楽、いや、それだけが精神が焼き切れない方法、だったりする自分なのだが。(子供抱えて「愛人」やるのはリスクだしねぇ。パトロンの子供ならともかく、パトロンの子供じゃないとなると結局、皆さん面倒見るとか言っても見ないもんなぁ。オレの身ひとつよりここいらへんは厄介)


以前、かなり前の事。とにかく自分だけでやってみるということへの継続的挑戦をしなかった方から(オレの生き方は)「余裕がなく見える」と言われ、「そんなこと当たり前だろうに、なんでそんな当たり前かつ失礼な事をこの人は指摘するのだろうか?」と相手の幼さにびっくりしてしまった。


そりゃ当然、子供2人抱えて、成り行き上バカ高い教育費払う事になって(私立の中学高校あたりに2人通わせてるのとほぼ同等。我が子の不登校を尊重しつつ引きこもりにさせないためには、今の日本では馬鹿げた金がかかります。いいけど)、なおかつ今は軽症でもまた入院するくらい悪化が来る可能性がある難病患者、なのに余裕があったら、オレは本当にすごい人ですね。
凡人がやりたいようにやる我侭貫く事を最優先したら、それだけがオノレの生きる上での尊厳を保つ方法だと分かっちゃっていたら、周囲から見て余裕のある生き方なんかできゃしませんて。
そも、売女に余裕がある暮らしぶりを与えてくれる国が世界中のどこにある(笑)
母子家庭かーちゃん、でもいいけど。


さらには、オレの余裕のなさを指摘してくれた方は子供を持っているオレに「動物を飼う事の効用」を説いてくれたりしたんだけど、オレはもはやあきれかえって返答はしなかったものの、内心「あー、それは子供持っていたらもうとっくに経験してる心情なんだってば。もっとうちの連中が幼かった頃にね。それは動物からだけもらえるエクスペリエンスじゃなくて、いとけないものとの間には普遍的にあるもんなんだけど、そういう語り方する?」と呆れてしまい対話を打ち切ったのだった。
まぁ、動物は永遠にいとけないままでいてよくて、人間の子供はいつかそうではなくなったりそのようではいられなくなるというのが、結構違うところではあるけど。(…うちの娘さんは14才にしていまだ猫よりいとけないなぁそういや。いや、オレはそういう彼女好きだからいいけど)


なんつうか、不器用な凡人の奮闘をバカにしないでいただきたいものであるなぁと。
そういう発言をかましてくれた人物と同じお嬢さん育ちでも、オレと同様に自分だけでやっていくことが精神の均衡を保てる方法である友人などはんな失礼な事は思ったとしても言わないけどねぇ、と苦笑いする事しきり。


海の向こうで大役を仰せつかって「うわーん」と泣いている友人のメールを見ながら、泣きながらも全力でその大役を果たしてしまうであろうその友人に「焼き切れるまで頑張らないで済むならそうしとけ。難しいだろうけど」と思いながら、余裕のなさを上から見下されても、オレ等はそれだけが生きる道なんだもんねぇとちょっと連帯意識など持ってみた。