そんなわけで"Emancipation"3枚組久々の通し聴き

iTunesがなくてもチェンジャー搭載のコンポなら通しで聴けるけど、うちにはチェンジャーがないんでiTunesで通し。


"In This Bed I Scream"、やっぱり「殿下の曲が岡村靖幸を思い出させる」という珍現象が起きるなあ。「靖幸」あたりの、絶頂期ギリギリ一歩手前のオカムラっぽさ。
全体としては2枚目が一番好き。それはつまりオレがフィリー・ソウル好きだという恥ずかしいカムアウトをしているわけだな。
いや、いいんだこれからの季節はやっぱりこのディスク2聴きながら外歩きなんぞすると、気分だけでも涼しいから。特に1〜3曲目はとにかく気持ちいい。リゾートでも流せる殿下(笑)
(そういや年末年始にスキーに行っていた時、ゲレンデで"1999"とか"When Doves Cry"なんかかかってて、ヒット曲だから不思議はないんだけど、「殿下って冬のリゾートの場に合う曲ほぼなさそうだよなぁ」と思ったり。あ、"Last December"があるな…)


そういやこのディスク2って「飛ばし三段落ち」だよな。
"The Holy River"聴いたときは「あ、これでこのディスクは終わるのか? 淡々と終わる系ね」と思ったら"Let's Have A Baby"に続いて「あれっ」と思って、次の"Saviour"で「あー、今回がーっと盛り上げて終わりかあ」と勝手に納得したらなにやらインストが入ってつんのめって、で、"Friend,Lover,Sister,Mother/Wife"と来て、何がなんだか(笑)
まあつまり、後半にいい曲があるってことですが。

にしても、オレの好みがたまたまそうなのか、殿下のアルバムってそうやって幾つか例外はあれど、どうも前半分、よくてアルバムの前半2/3までに佳曲を集中させてしまうクセがあるような気がしてならない。
近作だと"Musicology"もその分類だと感じた。最初に高いテンション続いて疲れただろうから後半は楽に聴け、という有り難い配慮なのか。初期アルバムはリラックス通り越してダレそうになるのまである。
なのに、最新作"3121"は最後までがしっと締めてくれて、意外な気がしたもんだ。そういや、自分の中で飛び抜けて評価が高いアルバムってそういう「最後までぐわっといっちゃってる」盤ばっかりかも。
"Get On The Boat"、渋めなんだけど、張りつめ過ぎてもいないんだけど、アルバムの最後にぴりっと来たなという感じで気に入ってる。