息子よ、君もついに

息子が「スライってどういう音楽やる人?」と訊いて来た。
スライ・ストーンか。スガシカオを愛する息子よ。ついにそこに興味が来たか。
「…あー、ウィンウッドの『ファミリー・アフェア』の元ネタの人でね。あー…」
「また、いわく言い難い系の人なんですか」
「いわく言い難い系っていうか、完璧主義が煮詰まってヤク中になってもうた。ファンクの黎明期の人だよ」
「あぁぁぁ…」
「スガのバンド名って、たしかスライ&ザ・ファミリー・ストーンのまんまパクリだよなぁ?」
「まんまです。ファミリー・シュガーです」
「共通祖先なんだよ。よりによってな」
「…スガと、誰の?」
クリントン親父もそう。殿下もそう。アース・ウインド&ファイアもそう。んでスガだろ」
「…ごっついですね」
「ごっついよ。ウィンウッドだって影響受けてない訳がないからカヴァーしたんだしなぁ」
「いずれ手を出すリストには入ってます?」
「アナログ盤なら持ってたよ。…またいずれ買っちゃうんだろうなぁって思ってるものではある」
「それを息子が買って来たら、泣きます?」
「レンタル料、払おうか?」
「いや、こっちが破産しますから。母から借り出す方がはるかに多いんだし」
「いや、子供からそんなこすい金取れるかいな…」
「こっちだけ出してもらってそっちに払わないってすっきりしませんから。で、その人のっていうかバンドのベストって、あります?」
「出てる…」
「…ああ6月には山崎まさよしの新譜も出るのに」
「出るのになぁ…」

エッセンシャル・スライ&ザ・ファミリー・ストーン

エッセンシャル・スライ&ザ・ファミリー・ストーン

確かに、とりあえずこのへんから聴いてみるのもいいだろうよ息子よ。

ファミリー・アフェア」収録アルバムだが、「暴動」から聴くのは「ヘボだ」ということではなくお勧めしないよ母は。