本日はずっと幸宏新譜ばっかり

BLUE MOON BLUE

BLUE MOON BLUE

iTMSで先行発売された数曲を聴いて、「ああ、今回はポップ方面のユキヒロさんではない、と」とあらかじめ納得済みであった。

このアルバム、腰を据えて聴こうと意識しなければ、気持ちの良いB.G.M.として聴き流せてしまうさりげなさ。
しかし相変わらずストイックで上質で。
多分、幸宏さんも「軽く」聴いて欲しいんじゃないかと。

ああ、こりゃ桜が咲いてる外に持ち出したら気持ち良かろうねと思ってiPodに吸わせて、仕事場に向かう道すがらにも聴いた。
ん。なんだこりゃ。
ヘッドホンで聴くと全然さりげなくない。これが見ている風景のB.G.M.じゃなくて、自分が在る、見ている風景の方が添え物になる。

この妙な暖かみに満ちた、されど硬質な音は、と、タイトルのようなことを思ってみたり。
"A Star Is Born"とか"Exit To Reality"など、ヘッドホンで聴くと特に気持ちよい。
不意にドラムが鳴り出し、幸宏節のボーカル全開な展開になる"Slow Turning Of My Heart"、訥々と優しいラスト曲"Eternally"あたりが現時点の気に入り。

アルバムの統一感は素晴らしい。最初に聴いた時は『あれ。さっきの曲のレプリーズ。いや違うか』と戸惑ったりしたくらい、最初から最後までよく整えられてる。
それでも最後までダレなかったどころか、「え。もうラスト曲かこれ!」と驚いた。

多分この春はこのアルバムを中心にやたらユキヒロさんを聴く事になると思う。