吉原で3度目の失敗をやらかす

オレが手元の金にけっこうカツカツな理由の一つは、なにやら同業者に対して何度か貸し倒れしているというものもあるのだが。さすがに今回こそは思い知らなければなるまい。はい、またやりましたよ、やっちゃいましたよ。
オレは、というか、オレでなくても、窮状にある誰かを助ける事は出来ない。それどころか、一息つかせる事だって出来ない、のだ。


今回は、オレのような「身内に変に金のかかる事情」のあるところでもなければ、1ヶ月ゆうに暮らせる程度の額をやらかしてしまったわけだが、経過を見るに、ご本人からは回収は不可能と見た。まったくの不可能と見た。
そう思うに至った理由は、この街でこの仕事にあって、先方がまったく自助をやる意志がないから。自助をやる意志がないものには、たまさかの幸運すら訪れないのがここの摂理だから。


しかしなぁ、やっぱりオレ、つらつら考えるに傲慢だったよねぇ、とは反省している。
先方に自助の意志さえ見えれば、かなり長期のプロジェクトになってもしゃーないわなと思っていたのだが。それがはなからどうにもできないというんじゃあな。


今回は、回収不可能と判断したら、今までは先方を不問に処して最後まで後味の悪さを回収し切らなかった自分へのペナルティだからと、保証人の先までいちおう抑えさせてもらったので、そのように動かなければなるまいよな。
あの額の上に、さらに興信所費用までのっかるような事態は避けたいもんだなぁ…。せめて、そうならんといいんだがなぁ。やれやれ。