そういや現場でも意外に皆さんあやふや

ピルに関連して、よく同僚から質問を受けるのが、「ピルの休薬期間中でピル生理が終わった時は、仕事に出たいし実際出てるけど、避妊効果は持続しているのか?」ってこと。
はい。「低用量なら休薬期間1週間おいて休薬8日目からまた服用開始」、中用量なら飲み始めと同じく、「ピル生理開始から5日目でまた服用開始」を遵守するという前提で、休薬期間中も避妊効果は続いてます。
(「低用量は休薬開始から8日目」、「中用量は生理開始から5日目」という条件の違いに注意)


数年前、結構なベテラン姐さん(現在は業界を上がられた)がこのことがらに不安を持っていて、当時もう低用量ピルは解禁されていてそのおかげで低用量、中用量ともにだいぶピルに関する情報は(ことネットでは)取り出しやすくなっていたんだけど、ネット環境にアクセスできない、わざわざ関連書籍を買うという発想もないところは、かなりあやふやな知識のままピルを飲んでいるんだなとびっくりした記憶がある。これは今でもそう。


オレは中用量しか入手できなかった時代は中用量を、その後低用量が解禁されてからは基本的に低用量を飲んでいるけど、中用量時代は比較的ピル普及に熱心な医師が懇切丁寧に解説してくれたので「紙切れ1枚」の服用説明書しかつかなくてもいろいろ納得して服用できた。低用量になって分厚い服用説明書がついてきた時には変な感動があったっけな。


吉原の場合は皆さん、変にピルを出す事に慣れてズレちゃってる施設からもらってきてまともに説明をもらえてなかったり、上に書いたようにそもちゃんと避妊効果を持たせるための服用方法がわかってない店から「安い・手軽」という理由だけで買っていたりする場合も多い。
これってやっぱり、ピルにくっついたマイナスイメージのせいなんだろうな。あんまりよく知っても何か恐ろしい事が出てきそうで怖い、みたいな気分もあるらしいし。
しかし、健康な人間が飲んでも健康被害を出さないようになっているというところ、ピル以上に優秀な薬はないんだけどね。中用量はともかく、低用量はそこんところもうかなりしっかりしてる。
でもよくわかってないまま服用すると、とんでもないことになってしまう。


ほぼまったく無知、あるいはピルというものに納得できてないまま「店に飲まされて」仕事開始する女子は少なくないんだけど、つきあってる男にピルを服用している事を知られているのと同等かそれ以上に店にピルを服用している事をはっきり把握されているのは恐ろしいことでありますよ、特浴業従事女子の皆様。
ピル、いわゆる「特浴コンパニオン」と呼ばれるボク等はそりゃリスク回避のために、飲めるなら飲んだ方がいいに決まってるけど。完全スキン接客でもコンドームは外れたり破れたり、客の作為で外されたりするわけだし。


こと吉原では「飲んだなら、飲めるならノースキンで仕事しろ」ってことになりがち。完全スキンで仕事したいなら面接は池袋か川崎に行きましょう。
吉原の場合、新人で入って運良くネットで雑誌で「当たって鳴ってる」うちはスキン接客でも何も言わなかった店も、その波が引いた途端に「指名が減ったのは客を大事にしてないからだ。ノースキンにしろ」(どういう接続だこれ。でも実際店が言った台詞)と言い出しますぜ。いやまぁ、陸の孤島にある遊里吉原は、それによってかろうじて生き延びてるところであるんですがね。