本日の驚愕2件

店のフロントが低用量ピルも置くようになったのはいいんだが、中用量しか置いてないよりずっといいんだが、どうやって飲むのかも知らないようなものを置くな。しかもそれ、置いてあるったって多分個人輸入ものなんだけど、個人輸入価格より高く女子に売ってる。誰の小遣い稼ぎのためにやってるんだ?(薬事法違反にも、程度ってもんがあろうよ…)


海外のピルは「ずっと飲み続けてる人」対象で、さらには「まったくはじめての飲み始めは他の避妊方法と併用している」という前提があって、さらには「ピル生理が週末にぶつからないように」(デートがあるでしょうから)というご親切な配慮により、シートの裏面に服用するべき曜日が印刷されていて(ない場合もある)、それが偽薬からスタートするもんだから、混乱させられるのよ、長年ピル飲み続けてる人間ですら一瞬「え?」と思ったのよ。
そんなもん、わけわからないまま飲んだら大変な事になるのよ。


それで帰り際、今ネット指名がブレイクしている新人さんがピルを飲んでいてもあやふやな避妊になってしまっていたことが判明して、そのすったもんだにちょっとおつきあいした。
彼女に間もなくちゃんとピル生理が来ますように。店の男性スタッフ達に軽い天罰のひとつも下りますように。
「失敗」したら、人間になる可能性を持ったものがさ、発生しちゃう訳ですよ。それにどういう形であれ責任を取るのも、心身どっちにもに負担を負う、もっと言ってしまえば自らの生命にリスクを負うのも女子だけであるわけですよ。
だからそこんところ、どう飲むか、何をやるべきで何をやったらいけないのかって知識を確保しておく事とその説明だけはピルを女子に手渡す男性スタッフがきちんとやってくれ。
そんなの、本屋に売ってるハンドブック1冊あれば済む話なんだからさ。
「生身の身体を流通させている事」を真正面から見とけ。現場の人間がそれができなくてどうする。男性スタッフが無知なままでいるのは、逃げだよ逃げ。自分がいる現場からの逃避逃走。
そりゃ「事件はフロントで起こってるんじゃない。客室で起こってるんだ!」(前に女子の誰かが言った。秀逸である)だけどさ。


しかし、ブレイクが期待できるような女子におっかないピルの飲ませ方させていきなりノースキンで店に出して事故が起きて、処置後ほんとうにギリギリの最短で2週間どうかすれば1ヶ月以上休まれた上、その女子からは店に不信感を持ち続けられる(だいたい、辞めるよな当然)のと、生理開始を待ってピル飲んでもらってそこから生理明けに不安なくノースキンで働いてもらうの、どっちがもろもろ得か、はっきりしてるだろうに。
目先の損得勘定すらまともに出来ないのか、奴等は。


かと思えば、禁じ手「ラテックスコンドームに潤滑剤がわりのワセリン」をやっていて、「やたらコンドームが破損する」と困っていた新人女子(スキン接客)がいたりもした本日。
コンドームの使用説明書を読んだ事がある人間はどれくらいいるんだろうか。すごく数少なさげだなぁ、と、店最寄りのバス停まで歩く途中で溜息をつく事数回。
その女子だけが悪いんじゃないし、その女子に「ワセリン塗るとゴム擦れしないよ」と教えた女子だってそうだわなぁ。こういうの、性教育ってやつでやっとかないと絶対に駄目だろうに。風俗嬢でなくても、これ、やるぞ。
ああ、だけど「学校の性教育」ではそんなのはまずやらないだろうと思ったからオレは随分前に我が子達に「コンドームの保管・使用上の注意」まで教えたんだったなぁ…。


男性はこれにびっくりするくらい気が付かないでいるけど、濡れてないところに、挿入後も全く濡れる事がまったく期待できないところにコンドーム装着したちんちん突っ込まれて擦過傷とゴムかぶれに悩んでる女子、どこでも多いんだから。カタギ女子からもこの話は幾度となく聞いている。
女子にとっては「コンドームがないと気持ちいい」んじゃなくて、「つけたってつけなくったってどっちも気持ちよくないけど、痛くなったり痒くなったりしないだけまだつけないほうがマシ」で、それだけのために彼氏がコンドームを付けない事をとがめない女子、いっばいいるんだよなぁ…。


帰宅までに溜息をつく事軽く10回。
バス停近くの民家の軒先の植木鉢から聞こえて来た秋の虫の声に、ほんのちょっと救われた。
火曜水曜の雨で金木犀の花はすっかり落ちてしまっている。
帰宅してから、今日オレが遭遇した驚愕2題を子供達に話したら、2人揃って「うぁぁぁぁ」「ひぃぃぃぃ」と恐怖していた。
母も恐ろしいよ。こういう知識が「運がいい」ところにしか伝承されて行かない、ってことも含めてね。


女子は、無知のままでいれば、無知のフリをしていれば他の誰かが責任を取ってくれるから、貴女はしなくていい苦労をしなくて済みますよっていうわけのわからないメッセージを幼少時から母親になるまではずっと世間から送り続けられるものだけど、それ、嘘だからなぁ。
女子が無知でいてくれれば、世間はそれを好き勝手に動かすのに都合がいい、しかも何か起きたなら世間は当然責任は取ってくれない、それだけ。
どっちみち、実は自他の責任を取り続けさせられるだけなのが女子の人生の現実


で、それは「母親」ってもんになった時ものすごくはっきりするのだな。その時はついでに、世間は手のひら返したように、場面も範囲も限定されてるけど「無知」を責めてかかるからな。くわばらくわばら。