オレは放り捨てて来たのだろう

十代の、いわゆる「お転婆こいて」いた往時、こと男性とはしばしば知り合ったその日にいたしてしまうという「よくどっかで殺されないでここまで来てるよなオレ」な振る舞いに及んでいたのだが、それを仕事にしてみて、「あれ。世間ってこんなに下手くそばっかりなのか?」と恐ろしくなった。ヘルス勤めの頃で既に。

現在に至るまでこの件についてはつらつら考え続けているのだが、プライベートに於いて「こいつとはしてもいい」という判断をくだし、とりあえずすることやってみて、双方「んじゃまた会いましょう」ってことになった相手のことは記憶していても、2度と会う気も起きず当然2度以上寝る事がなかった相手のことは、あまり憶えてないと言うかさっさと忘れてしまっているのだな。
だから、そりゃ憶えてる相手のほとんどは下手じゃないよなぁ。
十代の野蛮人時代なんてそんなに相手を品定めする方法もないから、どっかでナンパされたら第一印象で「ごめん、無理」じゃない限りとりあえずやっちゃってたような気がする。それで「う。合わない」とか「駄目だこりゃ」だったら電話番号も名前もなんも教えないままはいさよーなら、で終わらせていたと。相手が渡して来た名前だ電話番号だポケベルだのメモだの名刺だのを破棄したらはいおしまい。(で、今思うに、それらはやっぱり「何も起きなかったのと同じ」なんだよな。でも、思い出せるほど不愉快な目にも遭わなかったって話でもあり、そこんとこは強運だったかも)

そんなこんなで、結局オレの周囲には印象に残る下手くそが少ない。
ここ数年は「寝るとつまらないが他の部分が面白いのでつきあってみた」というのもあるので、憶えているとかまだ微妙に関わってる相手もいたりはするが。