ここでだけは葬儀は勘弁して、という場所がある

http://www.s-adieu.com/
http://www.b-salon365.com/maruki/service/index.html


数年前か。うちの割と近所にこういう施設ができて、しばらくはやたらにチラシが入っていたものである。
その時の違和感は忘れられない。
家族葬も身内だけの葬儀もそりゃいいんだけど、こういう施設でだけは勘弁だなぁ。
父が逝ったときは告別式前夜、葬儀ホールにくっついていた宿泊施設に泊まった事があるけど、あんなんでもう十分かと。


父の時には仮通夜〜通夜〜告別式と参列者がやたらに多く、借りた葬儀ホールは個人葬のためのものとしては地域随一の広さだったそうだが、父の顔が無駄に広く無駄に外面も良かったため、収容人数ギリギリだった。
そういう盛大な葬式はなにがなんだかなうちに過ぎて行ったが、それでも花輪は謝辞したり祭壇をほとんどオーダーでやってみたり、会場に流す音楽も故人の好みというか生前の指示に従ってだったりで、まぁ、割といい感じで送り出せたんでないのかねと遺族は納得しているのだが。


結婚式とか葬式って、あんまりに個人の趣味が突出していたり個性的過ぎるって言うのは、参列者にはしんどいもんだろうよ。
ゆえに、父を送り出す時我々遺族は「…父が一番気に入っていたスーツ、着せる?」と相談はしたものの、「そこまでやっちゃうと、なんか、いやらしいよね」との結論に達し。ごく普通の死に装束を父に着せたのであった。


最後はちょっとつまんないくらいにおとなしめで、ちょっとだけ故人の趣味とかテイストが見えるくらいでいいんじゃないのか。
ちなみにオレは現在すでに、事故等で急死した場合にそなえて、葬式は生協のコプセ葬か都民葬でできるだけ低予算にして、当然家族葬でプリーズ。遺骨はできれば、ごく少量を分骨してもらってある息子のとーちゃんのものと一緒に散骨してもらえればありがたいけど、それがかなわないなら家族の皆様に扱いを一任いたします、などという遺言を書いてあるのだった。
ただ、出棺のときはできるだけ景気がいい"Brazil"をかけて欲しいもんで。オーケストラでがんがんやってるやつ。